
薬剤師として働いているけれど、在宅で働けたら……でも、薬剤師しか経験がないし難しいかな?
そんなふうに思ったことはありませんか?
調剤薬局や病院での勤務は、人と直接関わることが多くやりがいもあります。
その一方で「通勤がつらい」「シフトに縛られて自由がない」「体力的に続けるのが大変」といった悩みをよく聞きます。



私も子育てをきっかけに「もっと柔軟な働き方がしたい」と思うことが増えました。
そんな中で、薬剤師でも在宅でできる仕事や、副業・転職で選べる働き方を少しずつリサーチし、自分なりに挑戦してきました。
今は薬剤師の仕事はパートタイムとして続けつつ、在宅ワークによる収入も得て、以前よりも身体的・精神的・金銭的に余裕のある生活ができています。
本記事では、薬剤師が在宅で働くための選択肢や実際にできる仕事5選を、経験をまじえて分かりやすく解説していきます。
在宅ワークのメリット・デメリット、始める前に準備しておきたいこと、そしておすすめの求人サイトまで幅広くご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
薬剤師が在宅で働きたいと考える主な理由
薬剤師は「安定した職業」「高収入」というイメージを持たれがちですが、実際は限られた人数で現場を回さねばならず、なかなか休めず働きにくいと感じている人も多いです。
また、近年は診療報酬改定でどんどん点数が削られていき、高収入や安定収入というイメージも現場の人間からするとちょっと疑問に感じる部分もありますよね。



私は働く側の責任感の重さと給料に疑問を感じて、薬剤師以外の仕事を始めることにしました。
皆さんが在宅ワークという選択肢を考えるきっかけは何でしょうか?
以下に主な理由を紹介しています。
通勤やシフト勤務のストレスを減らしたい
薬局や病院での勤務は早番・遅番などのシフト制が多く、生活リズムが不安定になりがちです。
特に家事・育児との両立をしている主婦にとっては、毎日の通勤や時間の制約が大きな負担になることも。
正社員薬剤師であれば、遅番や通し勤務はつきもの。
育児や介護をしている人は、遅番はできない、もしくは頑張ればできるけどかなり辛い。って人も多いのでは?
それ以外にも、持病があったり、性格的に合わなかったりで薬剤師の勤務体系が嫌な人も多いでしょう。
私は、お腹が痛いときに患者さんが来るとすぐにトイレに行けないという環境も嫌でした。



小さい不満も毎日溜まるとかなりのストレスになりますよね。
人間関係に疲れてしまった
医療現場ではチーム連携が不可欠ですが、職場の人間関係に悩む方も少なくありません。
誰かと一緒に働くことにストレスを感じ、「もっと一人で、自分のペースで働きたい」と思うようになったという声もよく聞きます。
新卒で入ってきた子ですが、もともと人間関係が得意ではありませんでした。
でも、薬局では常に他の薬剤師や医療事務、患者さんとコミュニケーションを求められます。
疑義照会もほぼ毎日あるので、1日1回は病院に電話をかけて問い合わせをする必要もあります。
最初は我慢してこなしていたようなのですが、次第に体調を崩す日が増えて、ついには辞めてしまいました。



今の職場に5年いますが、患者さんの対応や周りとのコミュニケーションがうまくいかない日は、今でも人間関係が大変すぎる!と嫌になります。
ライフステージの変化に合わせたい
結婚・出産・介護・引っ越しなど、ライフステージの変化によって、フルタイム勤務が難しくなることもあります。
ライフステージの変化に伴って、自分の働き方を見直した結果、在宅勤務をしたいと気づく場合が多いです。
女性は結婚・出産・介護などで、どうしても今までの勤務体系ではやっていけないって事態になりがちです。
また、最近は男性も子育てに積極的になり、家族のために在宅ワークを検討する人も増えています。
ライフステージの変化というと、どうしても女性と思いがちですが、男性も結婚や出産をきっかけに働き方を見直す場合が多くなってきています。
具体的には……
- 子育てを手伝うために在宅ワークしたい
- 家族が増えたので、収入を増やすために在宅ワークの副業を始めたい
- 老後が不安なので、薬剤師以外の働き方が気になる
- 女性ばかりの職場に疲れた(特に薬局の場合)
など、男性薬剤師で在宅ワークを始めたいと考えてる人がたくさんいます。



いろんな事情を抱えながら、それでも働かないといけない人が増えています。そんな人にとって、在宅ワークはピッタリ。
新しい働き方に挑戦したい
薬剤師としての知識や経験を活かしつつ、別の分野で働いてみたいという思いもあるかもしれません。
病院や薬局の仕事は、ある程度慣れてしまうと毎日ルーチン作業になってしまいます。
そんな日々に嫌気がさして、何か新しいことはできないかと模索する人も多いです。
・薬剤師の仕事をしているけど、性に合ってない気がする。
・PCが得意だからPCを使った仕事をしたい。
・臨床以外の知識も身につけたい。
と考えている人は、在宅ワークが合っている可能性があります!



次の章では、薬剤師が在宅で働く際の注意点について詳しく解説します。
薬剤師が在宅ワークをする際の注意点・デメリット
在宅ワークにはたくさんの魅力がありますが、実際に始める時に注意しておきたい点や、現場とは違った難しさもあります。
事前に知っておくことで「思っていたのと違った…」というミスマッチを防ぐことができます。
薬剤師資格・経験を直接活かせる在宅ワークはほぼない
薬剤師は基本、病院や薬局、ドラッグストア勤務なので、店舗に立つ職業です。
世間では在宅ワークが進んできている一方で、薬剤師が在宅でできる求人はほぼありません。



じゃあ薬剤師はどうやって在宅ワークで働けばいいの?
と思うかもしれませんが、完全に在宅できる他業種に変えるもしくは個人で稼ぐ(SNSやライターなど)という方法があります。
個人で稼ぐ場合には、
薬剤師資格✖️〇〇(自分の得意なこと)
とスキルの掛け算が必要になってきます。
例えば、話すことが好きならば「薬剤師資格✖️トーク力=Youtube、TikTok」、文章が書けるなら「薬剤師資格✖️ライティング力=ライター・ブロガー」など。
薬剤師としての経験が十分でなくても、別のスキルを掛け合わせることで、人よりも抜きん出ることができます。



在宅ワークで稼ぐ道のりは、簡単ではないです。でも、挑戦し続けたら必ず道は開けます。
転職エージェントは当てにならないことも
医療現場から医療現場に転職する場合は、強力な味方になってくれる転職エージェント。
しかし、在宅ワークのことになると全く当てにならないことも。
一度転職活動中にダメ元で「在宅ワークできる仕事ってないですかね?」と問い合わせしたことがあります。
すると紹介されたのが……「在宅患者をメインで取り扱っている薬局」でした。
同じ在宅でも、全然意味が違う!!!と突っ込みたくなる経験でした。
転職エージェントも病院や薬局事情には詳しいですが、在宅ワークの仕事は持っていない場合が多いです。
ただ、自分で独立して在宅ワークをするのではなく、在宅ワークのある企業に転職する場合は紹介してくれる場合もあります。
企業案件も取り扱っている転職エージェントなら、いくつか紹介してくれるでしょう。



在宅ワークで働くなら、「在宅勤務のある会社員」or「個人事業主として自分で仕事を作る・もらう」のどちらかです。
情報収集や学びの機会が減る(個人で仕事をする場合)
在宅ワークの1番のデメリットが、情報や学びの機会がなくなることです。
会社勤めであれば、新しい情報は会社からシェアしてくれるので、それを頭に入れるだけです。
でも、個人で仕事をしていたら、自分から新しい情報を取りに行くしかありません。
もし、新しい情報を持っていなくてミスをしてしまった場合、次の仕事がなくなる可能性もあります。
良くも悪くもすべて自己責任となってしまうのがデメリットです。



個人で働く場合は、知らなかったでは通用せず、守ってくれる会社や上司もいません。
孤独を感じやすい
一人で仕事を進める分、誰かに相談したり、雑談をする機会が減ります。
孤独感を感じやすい人にとってはデメリットになりやすいため、SNSやオンラインコミュニティなどでゆるく繋がれる場があると心の支えになります。



私は1人が好きな方でしたが、完全に1人で仕事をするのは孤独だと気づきました。今はXで気軽にコミュニティに参加できるのでおすすめです。
自己管理が必要
勤務時間や業務の進め方もすべて自己責任になるため、時間管理が苦手な人にはハードルが高く感じられることも。
自宅だとつい家事や育児を優先してしまいがちなので、「○時〜○時は仕事」とルールを決めておくと取り組みやすくなります。
会社で人の目がある場だと真面目に働けるのに、自分でやるとなるとだらけちゃう人はスケジュール管理をしっかりしましょう。
(意外と真面目な人でも、自分1人だと怠けてしまう人もいるので注意です!)



私は手帳に時間ごとの予定を書いて、何時から何時は在宅ワークって決めてるよ。
薬剤師が選べる在宅ワーク5選
薬剤師が在宅でできる仕事には、思った以上にさまざまな選択肢があります。
ここでは、副業としても、将来的には転職先としても活用できる5つの在宅ワークを紹介します。
(1) オンライン服薬指導|需要増加中の新しい働き方
オンライン服薬指導は、最近注目されている在宅ワークのひとつ。
オンライン診療を受けた患者さんに対して、薬剤師がビデオ通話などを使って服薬指導を行い、薬を配送するというスタイルです。
厚生労働省の通達により薬局外からの指導も可能となりました。
ただ、すでに薬剤師として働いている方はご存知の通り、オンライン診療は当初の期待よりは進んでいません。
求人を見つけるのは難しいですが、あればラッキーです!
メリット | デメリット |
---|---|
求人数が増えてきており、今後に拡大が期待される | 通勤なし、自宅で患者対応ができる求人が少ない カメラや通信環境の整備が必要 | 薬局への出勤が必要なケースあり
どんな人に向いている?
- 調剤薬局での経験がある方
- コミュニケーションが得意な方
- 柔軟な時間帯で働きたい方



投薬経験があれば、オンライン服薬指導もこなせます。今後もっと進んでいくことに期待しましょう!
(2) メディカルライター|文章力を活かして副業にも
医療や薬に関する記事を執筆する仕事です。
薬剤師の専門知識を活かして、正確で信頼性のある情報発信が求められます。
企業のオウンドメディア、医療系メディア、健康雑誌など、活躍の場はさまざま。
一般の人が読む健康記事を書く場合と治験などの資材を作成する場合があります。
実際に私が子育てをしながら得た仕事がメディカルライターです。
健康記事を書く仕事と、治験関係の書類を作成する仕事のどちらの経験もあります。
Web記事を書くメディカルライターは収入は少し低いですが、未経験でも挑戦しやすく完全在宅です。
治験資料を作るメディカルライターは最初は企業に勤めて経験を積むことが大切。
経験さえあれば、完全在宅でしかも高収入が狙えます。
(私は副業としてやっていますが、Webライターより高収入です。)
メリット | デメリット |
---|---|
書くことが好きな人には向いている | 業務を習得すれば完全在宅可能実績がないと仕事がない(ポートフォリオが必要) | 記事作成の仕事は、最初は単価が低い案件が多い
どんな人に向いている?
- 1人でコツコツ作業するのが向いている人
- 最初は低単価でもステップアップ目指して頑張れる人
- 文章を書いたりPC作業をしたりするのが嫌いじゃない人



クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサイトで案件を探せるほか、企業のライター募集に応募する方法もあります。
(3) 治験モニターCRA|在宅ありの仕事にキャリアチェンジ
薬剤師を完全に辞めて、違う在宅ワーク可能な仕事をしたいと考えている人におすすめなのが治験モニターです。
完全な在宅ではないものの、一部の業務をリモートで行える職種です。
イメージ的には週2~3回は在宅、残りは出社や出張です。
治験業務の中で、報告書の作成やデータ入力など、外出しない作業を自宅で対応します。
メリット | デメリット |
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経験が積めればキャリアアップも可能 | 製薬業界や治験に関われる未経験だと年収が落ちる場合がある 英語の文書が多く、英語力が求められる場合も | 泊まりの出張あり(担当施設による)
どんな人に向いている?
- 臨床と違った方向から医療に関わりたい人
- 目標達成のためにコツコツ努力できる人
- 英語を使った仕事をしてみたい人



未経験ならCROで経験を積みましょう。その後、製薬企業に転職を目指すと、結果的に薬剤師より高収入になれる可能性があります。
(4) 薬剤師資格を活かした教材作成・監修|薬剤知識を活かして社会貢献
資格試験対策講座や医療系コンテンツの監修など、教育や情報発信系の仕事も選択肢のひとつです。
eラーニングの教材作成、医療系アプリの監修など、内容は多岐に渡ります。
医療のWeb記事ライターで経験を積んだあと、次のステップアップの選択肢として考えるのもおすすめです。
メリット | デメリット |
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専門知識を深掘りしながら働ける | 時間の融通が利きやすい仕事を探すには検索力orコネが重要 | 求人数は少なく、実績が求められる
どんな人に向いている?
- 幅広く医療知識が豊富な人
- 自分の顔や本名を出すことに抵抗がない人
- 文章を書いたり情報発信したりした経験がある人



まずはライターとして、いろんな企業やWeb媒体とコネクション作りを。そのコネクションを使って、仕事を探してみて。あまり表に求人は出てきません。
(5) SNS運用での情報発信|誰にも縛られずできる副業
薬剤師としての経験や知識を、ブログやInstagram、YouTubeなどで発信して収益化する方法です。
最近はSNS運用をする薬剤師も増えていますが、他分野よりは比較的競争率は低く、今からでも参入できる余地があります。
すぐに収入にはなりませんが、長期的にSNSを育てると大きく育つ可能性があります。
収益化の方法は、まずはフォロワーを集めて発信力を高めます。
その後は、広告収入や企業とのコラボで収益を得る方法が一般的です。



私自身もやっています。企業の商品をPRすると1万円以上の報酬を得たことも。フォロワーが多いほど収入が増えます。
メリット | デメリット |
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本業と並行しやすく、副業としておすすめ 一度育てれば、その後はある程度放置でOK 資金0で始められる | 自分のペースでできる最初の数ヶ月は収入0なので、継続力が試される ルゴリズムなど情報発信のための知識が必要 | 収益化まで時間がかかる
どんな人に向いている?
- 普段からSNSに触れている人
- 人に伝えたい情報がある人
- 最初は大量の作業の割に収入がないので、その期間耐えられる人



気軽に始められる分、挑戦者は多いですが、道のりが険しいので諦める人も多い分野です。一度収益化できると、他の仕事より楽に稼げます。
まとめ|薬剤師でも在宅で働くことは可能。無理せず、自分らしい働き方を見つけよう
薬剤師でも在宅で働くことは、働き方にも工夫が必要ですが夢ではありません。
自分に合った仕事やスタイルを見つけることができれば、通勤に縛られず、自分のペースで働ける自由な日常を手に入れることができます。
今回ご紹介したように、薬剤師が在宅でできる仕事にはさまざまな種類があります。
在宅の働き方に少しでも興味を持った方は、ぜひ気になるものから情報を集めてみてくださいね。
また、在宅ワークを探すときには、信頼できる転職サイトや仕事探しの場所を知っておくことが重要です。
以下の記事では、私が実際に使ってよかった薬剤師転職サイトを比較して紹介しています。
よければあわせてチェックしてみてください。





「薬剤師=職場に縛られる働き方」だけじゃなく、もっと柔軟で心地よい働き方があってもいいと感じています。本記事が、同じように悩んでいる薬剤師の方の背中をそっと押せたら嬉しいです。