【実体験】薬剤師の仕事が体力的にきつい理由7選|1日中座れない現場のリアル

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悩める薬剤師

薬剤師の仕事って、意外としんどくない?体力自信ないし、続けられないかも。

って声をよく聞きますし、私自身も悩んでいました。

元々体力もなく、30分くらい電車で立っているだけで、貧血や立ちくらみで倒れそうになったこともあるので、8時間近く立ちっぱなしなのは無理すぎる!と悩んでいました。

ですが、今では8時間近く薬局で、特に問題なく働けています。

あやきむ

今回は薬剤師の仕事が体力的にきつい理由と私がやった対策を紹介します。

目次

薬剤師=座って楽?それ、完全に誤解です

まず、世間のイメージで「薬剤師=楽そう」って思われていませんか?

たしかに、医師のように長時間勤務でもないですし、看護師のように患者を抱き抱えなくてもいいので身体的には楽な仕事のように見えるかもしれません。

「薬剤師の仕事って楽なのに、何がそんなにしんどいの?」と他業種から言われているのも、SNSで見かけたこともあります。

あやきむ

でも、薬剤師の仕事はしんどいです。本人がしんどいと感じたら、他人がどう思おうとしんどい。

薬剤師の人は学生時代から座学を頑張っていて、体育とか運動が苦手な人も少なくありません。

それなのにいざ働き出したら、いきなり立ち仕事で8時間って無理すぎる!

薬剤師の仕事が体力的にしんどい理由を7つ見てみましょう。

薬剤師の仕事が体力的にきつい理由7つ

あやきむ

私は病院薬剤師やドラッグストアの経験がないので、薬局薬剤師に限りますが、どの職場でも共感できる部分はあるはず。

1. 一日中立ちっぱなしで座れない

薬剤師の仕事って座ってやるイメージと違って、実際はほとんど立ちっぱなし。

とくに午前中の忙しい時間帯は座るどころか、飲み物を飲んだり、トイレに行ったりする時間もないくらい、忙しいこともザラ。

調剤室内に椅子はあっても、そもそも薬剤師の人数分なかったりします。

そして、その数少ない椅子を使うのは、棚の上のものを取るためで、椅子でなく台として使われている事実……

あやきむ

管理薬剤師とかおばあちゃん薬剤師とか目上の人は座ってもいいけど、新人は座りにくい……みたいな雰囲気もあったりしますよね。

2. 休憩時間が取れない日がある

私の薬局では、医師3人が診察しているけど、薬局内の薬剤師は2人、という日があります。

時間帯が微妙にズレる日もありますが、医師3人が一気に処方箋を流し出すともう地獄。

(そしてそんな日に限って、処方がややこしい患者さんが来て、現場はパニック。)

目の前の処方箋を捌くのに手一杯で、ふと時計を見たら数時間経ってた、ということもあります……
15時頃まで処方箋が流れてき続けたときは、もう薬剤師なんかやってれん!!!と思ったことも……

あやきむ

薬剤師が1人でも抜けると、現場が回らなくなるので、昼ごはんもビスケット口に入れて終わりとか。休憩なしはいくらなんでもきつい!!!

3. 重い薬品や段ボールの持ち運び

薬って意外と重たくないですか?

栄養剤がダンボールで出た時なんて本当に大変。

薬局内に男性がいればやってくれることもありますが、女性だけの薬局も多いです。

そんな時はダンボールを必死に抱えて、患者さんのもとに投薬しにいかねばなりません。

あやきむ

運べないから車まで積めて、と言われた時は本当大変でした……薬局では積めたけど、帰ったらどうやって下ろすん……という疑問も。

あと、地味に分包紙や薬袋なども、倉庫から持ってくるのは力が入ります。

4. 狭い調剤室が精神的に疲れる

これ、見落とされがちなんですが、薬剤師って基本調剤室にいます。

そして、調剤室って基本的に狭くて、機械に囲まれていて、人も多くて、窓もない環境。

地下鉄の満員電車とまではいかなくても、ほどほどの混んだ電車の中にいる状態で8時間勤務という状態です。

途中投薬に行くにしても、狭いところに押し込められて何時間も過ごすのは、体力的にも精神的にもきついです。

あやきむ

広いところで歩きながら働けるのと、狭くて人の多いところであまり動けず働くのは、体力的消耗が違います。

5. 調剤薬局では常に監視されている体制

病院だと病棟に上がると、個々がどんな動きをしているのかってわからないですけれど、調剤薬局って狭いですよね。

じゃあ、調剤しても、監査しても、投薬しても、常に誰かに見られている状況です。

これは調剤薬局ですごく嫌だなと感じる面。

あやきむ

トイレに行くタイミングだって、みんなに筒抜けだし、休憩中も常に人や患者さんの気配を感じます。

見られていたとしても、人間関係が良好ならいいのですが、ミスしていないかと常に監視するタイプの管理薬剤師と働く場合は(過去に経験あり)、すごく体力が削られました。

あと、調剤室はガラス張りで中が見れるようになっているのですが、患者さんが張り付いて調剤しているところを見ている時もあり、意外と見られるストレスが大きいです。

6. 少しもミスが許されない緊張感

医療現場が他の職種と違うなぁ、と思うところが、「ミスは絶対ダメだ」という意識が根付いているところ。

他の業種では、ミスをしてもそこからリカバリーしていけば問題ない、と見られることも、薬剤師だとミスをするとすごく怒られます。

あやきむ

患者さんの命に関わることなので、当たり前ではありますが、やっぱり薬剤師も人なのでミスをしないのは難しい。

数人の目で薬に問題ないか確認できる体制が整っていればいいのですが、調剤薬局では人手が足りないのが事実。

1人で調剤・監査・投薬をしないといけない時は普段より気が張ります。

患者さんも1人だったらいいのですが、何人、何十人と緊張した状態で働かないといけないとなると、やはり精神的にも体力的にも厳しく感じます。

7. 若手や新人は気を遣いすぎて体調を崩すことも

上記の1~6の環境が重なった結果、若手や新人はメンタルや体調を崩してやめていく人も少なくありません。

悩める薬剤師

中堅〜ベテランの薬剤師はなんで強いの?

と思うかもしれませんが、観察していると

  • 体力がある人が残っていて、体力のない薬剤師はもうやめている
  • 中堅以上になるとペースコントロールもうまく、隙を見て休んでいる
  • 仕事を続けているうちに体力がついた
  • 中堅〜ベテランは気を遣うことが少なくなり、メンタルに余裕がある=体力も削られにくい
  • そもそも昭和や平成時代の方が厳しく、体もメンタルも強い

ということがある気がします。

なので、中堅以上はあまりやまないけど、仕事に慣れていない新人や若手は体調崩しがちになります。

あやきむ

医療現場は体力お化けがたまにいるので、その人と比較して凹まなくても大丈夫です。彼らが特別なだけ。

実際に私が「体力的に限界かも」と感じた瞬間

狭い調剤室に管理薬剤師と私の2人で勤務していたときに限界を迎えました。

土曜日の4時間だけの勤務でしたが、とにかく管理薬剤師の人の圧がすごいのです。

調剤室は3人が入るとぎゅうぎゅうで、2人でも狭いくらいの大きさ。

そんな調剤室で4時間も圧の強い管理薬剤師と閉じ込められるのは、体力も精神力もすり減ってしまい、仕事が終わる頃にはクタクタ……

あやきむ

人間関係がギスギスしていない薬局では、8時間勤務も平気でした。単純に体力だけでなく、ストレスで体力が削られていました。

ちなみに、新卒の若い子でも、人混みが苦手だという子は調剤薬局内はすごく疲れていました。

日光が入らなくて、狭くて、人間関係悪くて、仕事はまだ不慣れ……って状態なら、体力があってもクタクタになるのは普通です。

薬剤師が体力的なつらさを乗り越えるためにできること

あやきむ

実際に私がやった対策です。参考になるかわかりませんが……

隙を見て座る。空気を読まずに座る。

患者さんが途切れたときは、すかさず座る。

これに限ります。

立ってるの辛かったら、座るしか方法はない。

ただ座っているのもアレなので、薬歴書くふりしたり、ノートを取るふりをしたりします。

あまりにもしんどい時は「生理痛重くて腰がしんどいです……」「ちょっと立ちくらみするので……」と理由を言って座ります。

よほどひどい薬剤師でなければ心配してくれて、患者さんいない間は座って作業していいよ、と言ってくれます。

(文句を言われる職場もありますが、その時は諦めて転職するしかありません。)

仕事に慣れるまでの我慢と割り切る

もし、あなたがまだ薬剤師になりたてだったり、新しい薬局に入りたての場合は、単純に仕事や環境に慣れてなくて疲れているだけの可能性があります。

仕事を覚えたり、職場の人間関係に慣れてくるようになると、同じ時間働いても体力的に平気になることも。

あやきむ

私も3ヶ月後、半年後、1年後と時間が経つごとに楽に感じました。5年経った今では、薬局が家のような感覚に(笑)

こういうパターンもありますので、職場の人が優しかったり、勤務条件が悪くない場合は、今の職場を続けるのが良いでしょう。

その場で、適度な筋トレやストレッチをしてみる

疲れた時は足踏みしたり、肩を回してみたりします。

それだけで疲れが取れるわけではないけど、ただ突っ立ってるだけよりはかなり楽になります。

あやきむ

ちなみに腰の痛みはお尻を押せばいいそうです!

私は女性だけの職場なので、腰痛いな〜だるいな〜と感じたらお尻を押しています(笑)

あと、下半身の筋肉があると疲れにくい体になるので、家でも歩いてみたり、軽く筋トレしたりして、足に筋肉をつけるようにしたらいいですよ◎

あまりにも環境が悪ければ転職

もうこれは最後の手段なのですが、環境が悪すぎると転職するのが一番。

何のための薬剤師免許でしょう。それは、楽に転職するための免許!と私は思っています。

普通の人ならば転職ってすごく大変で、女性だと特に次の職場がなかなか見つからないのです。

しかし、薬剤師なら免許があるってだけで簡単に転職できます。

あやきむ

私もしんどすぎる薬局は早々に去る決意をしています。周りに迷惑とかよりも、自分を大切にします。

転職した方が、環境も人も給料も良かった!ってパターンもあるので、あまり転職に後ろ向きにならずにチャレンジしてみるのもひとつの手です。

<転職に関する記事まとめています>
▶︎薬剤師の転職サイトおすすめ5選!現役薬剤師が失敗しない選び方と活用法を解説
▶︎子育て中に正社員薬剤師を1ヶ月で辞めた話。限界だったけど、今はちゃんと働けてます

まとめ|体力がきつい=悪い職場とは限らない。でも、無理は禁物

薬剤師の体力がきつい理由は、ただ単純に体力不足な場合が半分・人間関係や職場環境でメンタル削られて体力なくなってるパターンが半分だと思います。

体力がない場合は、自宅で筋トレしたり、仕事を続けることで慣れてきたりする解決策があります。(ただし、重たい栄養剤とかを自分ばっかり持たされて辛いとかは、転職を考える余地あり。)

人間関係が悪くなく、仕事が覚えられなくて辛かったり、職場が狭くて辛かったりする場合は、もう少し我慢してみるのもひとつの手。

でも、あまりにも今が辛くて泣きそう、いや家に帰ってから泣いてる。とか、朝起きられない。とか、少しでも体に無理のサインが出てる場合は辞めることを検討しても良いでしょう。

あやきむ

薬剤師ならすぐに次の職場は見つかりますし、薬剤師以外の働き方もあります。下の記事で薬剤師以外の働き方も紹介しています。

仕事は人生の大半を費やす大事なこと。

成長のために多少無理することは必要だけれど、度を越して無理をし続けては不幸な人生になるかも。

そうなる前に自分の体と心に相談して、どうすれば一番良いか考えてみてくださいね。

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この記事を書いた人

34歳|6yと5yのママ|精神科門前の薬局薬剤師|元・CROモニター|子どもの小学校入学と同時にパート薬剤師になりました|2023年〜将来のためにインデックス投資と副業を開始

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