悩める薬剤師自分はASDっぽい傾向があるかも?職場の人間から嫌われているし、よく怒られている気がする。
と思っていませんか。
今回はASD傾向のある人が薬剤師をした場合、なぜ仕事で壁にぶち当たるのか、また自分に合った職場探しのコツを紹介していきます。



筆者は精神科門前で勤務していた薬剤師で、興味があり発達障害のことを調べたりしています。
新卒でCROを5年ほどした後、薬局薬剤師として5年勤務。
薬剤師は、家庭や子育ての都合で正社員→パート薬剤師・派遣薬剤師をしています。
現在は薬剤師から、医療業界の企業に移って会社員をしています。
これまでいろんな働き方を経験したことを活かして、ブログで薬剤師の働き方についての情報を発信しています。
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ASDの人は薬剤師に向いていない?
ASDの人が、なぜ「薬剤師に向いていないかも」と思ってしまうのか、原因を考えてみましょう。
ASDの特性が薬剤師の仕事で困りやすい場面
ASDの特性がある薬剤師が仕事が辛くなる原因は、「職場のなんとなくの雰囲気」が読みづらいからです。
新人の頃は誰しも、いつ・どのように動けば、職場がうまく回っていくのか分からずに、指示を待ったり、立ち尽くしたりすることがないでしょうか。
しかし、みんないつしか職場の状況を瞬時に掴んで、今どのように動けばいいのか理解していきます。
一方で、ASD特性のある人は、空気を読むことが大の苦手です。



言葉で指示してもらえればできる。でも、指示がないと間違った動きをして、怒られてしまう。
ということが起きます。
- 先にこの仕事終わらせないといけないでしょう!
- 今、その仕事をしなくていいでしょう!
- 調剤室内の状況を見て、動いて!



これは実際に、私がASD傾向のある薬剤師が言われているのを聞いた言葉です。
病院でも薬局でも、工場のベルトコンベアのような規則的な仕事はあまりありません。
処方箋がきたり、投薬中に患者さんが何か言ってきたり、空いた時間で予製を作ったりと、業務中に次々に仕事が降ってきて、いかにそれを効率よくこなしていくかが大切になります。
ところがASD傾向のある方は、「優先順位をつける」「効率よく物事を並行して進める」ということが苦手なので、うまくいかずに上司などから怒られたり、後輩から馬鹿にされたりして自信を失ってしまいます。
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ASDでも薬剤師として働きやすい環境とはどんなところ?
先ほどはASDの悪い面を書きましたが、ASDの方は全方向に仕事ができないわけではありません。
例えば、ルーティンワークを黙々と続けるのは、定型の薬剤師よりも得意です。
また、真面目な性格の人も多いので、同僚と喋って仕事をサボったり、ルーティンワークを忘れてしまったりはしません。



私の知っている薬剤師は、常に水薬のストックを欠かさず作ってくれていました。そのおかげで、水薬の処方が大量に来ても、パニックにならずに対応できました。
このことから、突発的な業務が少なく、「自分のペースで」「黙々と毎日同じルーティン作業をする」職場はASDの方向けだと考えています。(もちろん特徴は人によりますが、あくまで傾向です。)
あと、ASD傾向の人は、お金を稼ぐことにあまり執着しない人が多いです。
生活できるだけのお金は欲しいけれど、あれもこれももっと稼ぎたい!という人は、私が会った中ではいませんでした。
それよりも、給料はそこそこでいいから、安心して働ける職場環境を求めている人の方が多いです。
そのため、職場を探すときは、給料を重視するよりも、人間関係がキツくないか・みんなが忙しく働いていないか・ルーティンワークが多めの職場か、を重視した方が満足度が上がるでしょう。



ルーティンワーク多めの薬局としては、在宅訪問の薬局などがおすすめです。
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【原因】ASDの薬剤師が仕事でつらいと感じる理由を実際に聞いてみた
実際に、ASDの薬剤師と働いていて、とても仕事が辛そうでした。
仕事が辛いので、長続きせずに職場を転々としていました。
なぜ、特性があると仕事が辛く感じるのか、まとめました。
理由①:臨機応変な対応が大の苦手
先の項目でも書きましたが、医療現場は臨機応変の連続です。
現場の状況を見て、どの仕事を優先するかを決めないといけません。
しかし、ASDは順序だって仕事をするのが得意で、状況から優先順位を変更することが苦手。
- 自分のルールに沿った動きができずストレス
- 優先順位をつけられず、上の人に怒られる
この二つの理由で、仕事がしんどくなりがちです。
理由②:職場の人間関係がうまくいかない
ASDの方は、人の感情を読み取ったり、相手の立場になって考えたりすることが苦手と言われています。
それらの能力は、人とコミュニケーションを取るうえで大切です。
例えば、上司がイライラしている時に意見をいうと、余計怒らせてしまいます。
そのためうまく立ち回る人は、上司の機嫌が良いときに、意見をいいます。
しかし、ASDの人は相手の機嫌をお構いなしに、意見を言ってしまい怒らせてしまうことも多々あります。
コミュニケーションもうまく取れず、さらに仕事を臨機応変に対応することも難しい……となると、職場の人に嫌われたり、いじめられたりすることがあります。



医療現場の人は、性格がきつい人も多いので、一度嫌われるととことんいじめられる……なんてことも、残念ながらあります。
理由③:ミスや失敗を引きずってしまう
ASDの人はあまり感情を表に出しません。
上司の怒られていても、割とケロッとしていて、感情がないor薄いのではないかと思われることも。
でも、実際にASDの薬剤師の方と接してみると、感情はちゃんとあります。
普通の人と比べて、少し自分の感情に鈍感なところはありますが、怒られたり、いじめられたりすると、落ち込んだり悲しくなったりします。



普通の人も怒られることはありますが、ASDの方は普通よりも怒られる回数が多くなりがちなのが問題です。
何度も何度も怒られているうちに、薬剤師としての自信をどんどん無くしていってしまいます。
最終的に、適応障害やうつ病を発症する人も少なくないので、そうなる前に対策が必要です。
また、周りから見ると感情が読めないので、怒られても気にしていないように見えて、だんだん怒り方がキツくなることもあり、余計に傷つきやすくなります。
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【解決策】ASDの薬剤師が働きやすい職場を見つけるには
私が実際にASDの薬剤師と働いてみて、こういう職場なら合うのではないかと考えたものを紹介します。
全員が当てはまるわけではないけれど、うまくいけば今よりも楽に働ける可能性があります。
職場の条件①:忙しくない職場・人員に余裕のある職場を選ぶ
まず、忙しい職場・人が足りてない職場は、みんな余裕がないので、絶対に選ぶべきではありません。
一人でカバーする職務範囲が広く、ASDが一番苦手とする臨機応変な働き方が求められます。
そんな中で優先順位がつけられず、間違った動きをしてしまえば、怒られること間違いなしです。
また、今働いている職場がこの条件に当てはまる場合は、すぐに転職することをおすすめします。



できれば、処方箋枚数が少なく、人がゆったりと働いている職場を選びましょう。給料や立地を条件から外せば、意外と見つかります。
職場の条件②:薬の数ができるだけ少ない薬局を選ぶ(門前はクリニック1件のみなど)
薬の種類が少ない薬局を選ぶのがおすすめです。
数が増えれば増えるほど、調剤の対応が複雑になります。
ASDの特性として、マルチタスク(同時に複数の物事を進めること)はとても苦手な傾向があるので、薬の数が少なく仕事がシンプルな薬局・病院を選ぶことがおすすめです。
職場の条件③:お局薬剤師がいないところを選ぶ(新設薬局など)
これはASDに関係なく、いい職場を選ぶコツになりますが、お局薬剤師がいない薬局がいいです。
お局、と言っても、30代〜40代の若めな薬剤師や見た目が優しそうな薬剤師でも、お局であることがあるので注意が必要です。
一番いいのは、新しくできた薬局を選ぶこと。
設備は新しいですし、人間関係はみんな一から築くので、お局薬剤師はいません。
もし、元からある薬局に入るのであれば、面接時に職場見学をさせてもらい、威圧的な人がいないかチェックしましょう。



個人的に、薬剤師同士が雑談しているか、薬剤師と事務が仲悪くないかが見分けるポイントだと思っています。
お局薬剤師相手だと、雑談を話していても周りの人がぎこちなかったり、相手に気を遣っていたりします。
注意して観察してみましょう。
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まとめ|ASDだから薬剤師に向いていないとは限らない
今日は、ASDの薬剤師は仕事が向いていないのではないか?と言う悩みを掘り下げる記事を書きました。
結論をまとめると……
- ASDはルーティンワークが多めの薬局・病院が向いている
- ASDが苦手なのは、臨機応変な仕事・コミュニケーションが多い職場・ミスが責められやすい職場
- ASDが働きやすい職場は、忙しくない・薬の数が少ない・お局がいない薬局
ASDの薬剤師は、人より得意・不得意なことが顕著であり、合う・合わない職場がはっきり分かれます。
自分はどういう仕事が合うのかを理解して、職場を選ぶようにしましょう。
子どもが小さい時期はパートや派遣が働きやすく、大きくなれば正社員や企業転職で年収アップも狙えます。
ただ、どの働き方を選ぶにしても、
今の自分の条件で、どれくらいの年収が狙えるのか?
どんな求人があるのか?
これは自分ひとりで調べるのが難しいです。
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