最近、大学時代の友だちと会ってきました。
みんなママになっていて、それぞれ違う薬局で働いています。
そこで必ず出てくるのが、
「ママになって年収、どれくらい変わった？」
「仕事と家庭の両立、正直きつくない？」
という話。
独身の頃は、残業も休日出勤も気にならず、「好きなだけ働いて、好きなだけ稼ぐ」ことができました。
でも、子どもが生まれると一気に状況が変わります。
保育園・小学校のスケジュール、体調不良、行事…
あやきむ仕事と家庭の両立に悩むのは、ママ薬剤師あるあるですよね。
実際に、
- 時短勤務で年収が大きく下がる
- パートに切り替える
- 逆に派遣で収入を上げる
など、「どの働き方を選ぶか」で年収は大きく変わります。
- 小3・小2の娘の母
- 妊娠中に時短社員を経験
- 出産後はCRO → 正社員薬剤師 → パート薬剤師
- 家計のために1年半だけ派遣薬剤師も経験
と、ほぼ全部の働き方を経験してきました。
だからこそ、
それぞれの働き方で“本当にどれくらい年収が変わるのか”
リアルにお伝えできます。
今回は、そんなママ薬剤師の年収について、私の経験を踏まえて正直にお話ししますね。
薬剤師ママの年収はどれくらい？
薬剤師の平均年収は？
厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」によると、
薬剤師（一般労働者）の平均年収は 約500万円 です。
※計算式：所定内給与額（月額）×12 + 年間賞与その他特別給与
これは、
- 1日7〜8時間勤務
- 夜間勤務あり
- 土曜日勤務あり
といった フルタイム薬剤師の働き方が前提になっています。
ママ薬剤師にとって年収500万円はハードルが高い
実家や夫のサポートが手厚く、独身時代と同じようにフルタイムで働ける場合は、平均500万円前後の収入も十分に可能です。
しかし、実際には――
子どもが保育園や小学校にいる間は
夜勤・長時間勤務・休日勤務が難しくなるため、
多くのママ薬剤師の年収はこれより低くなりがちです。
あやきむママ薬剤師の年収に特化した統計資料は現状ありませんが、働き方の違いから平均500万円より低くなるのはほぼ確実です。
参考：厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」
URL：https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10701000-Daijinkanboutoukeijouhoubu-Kikakuka/shiryo2-9.pdf
子育て期に年収が下がりやすい理由
子育て中の薬剤師が年収の維持が難しくなるのは、
次のような理由があります。
- 長時間勤務・夜間勤務ができず、時短勤務を選ばざるを得ない
- 子どもの発熱や学校行事などで、突発的な欠勤が増える
- 管理薬剤師などへの昇進が難しくなり、昇給しづらい
- 家族の支援がない場合、正社員→パートへの切り替えを選ぶ必要がある
私は正社員時代、年収 500万円弱 ありました。
しかし、出産後にパートタイムになったことで、今は年収 300万円前後 に下がっています。
ただし、パートには年収以上のメリットがあり、働き方にゆとりが生まれたり、家庭との両立が楽になるというメリットも。
次のパートでは、正社員・パート・派遣それぞれの働き方のメリット・デメリットを詳しく見ていきますね。
私が経験した4つの働き方（正社員・パート・派遣・企業）
あやきむ今回は私が経験したこと・同僚から聞いたことをベースに書いています。
人によっては当てはまらないかもしれませんが、ご了承下さい。
正社員薬剤師の年収・働き方（昇給・残業・ワンオペとの相性）
私はまず正社員薬剤師として、２薬局経験しています。
１つ目は未経験で入った薬局で、１ヶ月しか続きませんでした。
こんな薬局でした。（ちなみにみんなが知ってる大手です。）
- 開局時間が9時〜20時
- 遅番や土曜日出勤が多い
- 残業も毎日30分以上
- 人間関係があまりよくない
あやきむ家庭に影響出まくりだったので、即やめました。
ワンオペどころか、実家の支援がなければ働けませんでした。
2つ目も未経験枠で入りました。
こちらの労働環境はこんな感じ。
- 9時〜17時開局
- 土曜日は休み
- 残業も毎日30分以内
- 人間関係も良好
この働き方だと家庭への影響も最小限だったので続けることができて、3年ほど続けました。
（その後、同じ薬局でパートタイムになっています。）
どちらの薬局も420~450万からスタートで、条件はそれほど変わりませんでした。
20代後半で、調剤未経験だったので、平均より低めの金額でした。
それでも2つ目の薬局は労働環境が整っていたので、満足していました。
年に10万円ほどの昇給もありました。
あやきむ母として正社員で働くなら、やっぱり労働条件は一番大事だと痛感しました。年収はそのあとですね。
パート薬剤師の時給・家庭との両立（年収はどこまで上がる？）
次にパート薬剤師として働いています。
勤務時間は9時~13時で平日週5勤務です。
時給は2300円で、手取りは15万〜18万くらいです。
（月によって祝日があったり、残業が多かったりで結構前後します。）
正社員ほど安定した収入はないですが、最低でも15万程度は稼げるので満足しています。
年収で言うと200〜300万円くらいです。
あやきむパート薬剤師の時給ですが、近年は調剤報酬が下がってきている影響でほとんどの薬局では昇給が見込めません。
一方で、正社員と違って、突発的に休めたり、早く帰宅できるメリットも。
正社員時代はクタクタになって外食も多かったのですが、今はほとんど家で食べています。
ストレスで散財することも少なくなりました。
あやきむパート薬剤師になることで、月2~5万円くらいの節約効果はある気がしています。
派遣薬剤師の時給と年収レンジ（短期で稼げる？）
パート薬剤師の収入だけでは少なかったので、派遣薬剤師にもチャレンジしました。
時給は3500円で、パートの時給と比べると1300円も違います。
週1日の午前のみで月5万円くらい稼げていました。
もし、週5で毎日4時間入ったら……？
なんと月収28万円にもなります。
あやきむ午前中のみの勤務にも関わらず、新入社員の月収くらいありますね。
正直、派遣薬剤師はお金を重視するママ薬剤師にとって一番いい選択肢だと思います。
ただ、年収の伸びはなく、いつまで経っても同じ時給ではあります。
あと、急に切られる場合もあるので、正社員やパートよりはリスク高めの働き方です。
（といっても、すぐに他の職場が見つかりますが……！）
企業の年収と働き方（在宅・育児との相性）
私は新卒でCROの企業勤めもしていました。
そこでは初任給420万円程で勤続年数に応じて収入が上がっていきます。
勤続年数10年を超えれば600~800万円と薬剤師の平均よりたかく、まだ伸び代がありました。
あやきむただ、ママは時短勤務を選ぶので、やっぱり一旦年収は落ちます。
しかし、在宅勤務やフレックス勤務など働きやすい条件が盛りだくさん。
最近の企業は在宅ワークやフレックスタイムなどを導入して、育児をしながらでも働きやすい環境が整っています。
私が働いていた頃は在宅勤務が始まったばかりで使いづらく、私は家の近くの薬局に転職しました。
ですが、今くらい労働環境が整っているのなら、薬剤師よりも働きやすかったな〜と思います。
働き方別「年収の伸びしろ」を比較
薬剤師正社員の年収上限と昇給スピード
いろんな薬剤師の人の話を聞いていると、薬剤師の年収は平均より高めですが、上限があると感じます。
年収はたまに1000万円を超えたと言う人も聞きますが、普通に働いていると600~700万円くらいが限度です。
さらにママ薬剤師は時短勤務や転勤不可にしている人も多いので、上限で500~600万円くらいでしょう。
あやきむそして、土曜日出勤や17時以降も勤務がある薬局が多く、労働環境は整っているとは言えません。
パート薬剤師の年収は、だいたい正社員の半額。それ以下のことも。
パート薬剤師は、勤務時間によって大幅に年収が変わります。
ただ多くのママ薬剤師は、1日4~5時間程度で、2000~2500円くらいの時給です。
年収は200~300万程度でしょう。
あやきむ正社員薬剤師の平均年収が500万円とすると、約半分です。
週5ではなく、週2~3回だけの人もいるので、その場合はさらに減ります。
ただし、正社員にはないメリットもあります。
- 土曜日は働かなくていい
- 昼過ぎに勤務が終わるので、子どもの送り迎えや習い事も対応可
- 平日の学校行事にも気楽に参加できる
- 子どもが風邪をひいても休みやすい
子どもが小さいうちの数年はパート薬剤師はいい働き方です。
しかし、子どもが大きくなると、せっかく薬剤師資格があり、500~700万程度稼げる能力があるのに、パート薬剤師でいるのは少し勿体無い気がします。（バランスが本当に難しいです）
派遣の“短期で高収入”は本当？
よくネット広告で見る派遣薬剤師の求人。
週1~、1日3時間〜、時給3000円以上みたいなやつ。
あの広告ですが、実際派遣薬剤師として働いてみて半分正解・半分間違いでした。
確かに週1でOKな職場もありますし、1日3時間でOKの職場もあります。
ですが、全ていい条件が揃った求人は少ないです。
（労働条件がいい職場は、時給が2000円台など・・）
ただ、パート薬剤師より平均して時給は高い傾向にあります。
最初にエージェントと面談しますが、希望を出せば、希望に沿った求人を提案してくれます。
登録だけでもする価値はあります。
あやきむ私も働く気がなく登録してみたら、いい求人を紹介してもらい、結局1年以上働きました。家計も大助かりでした。
企業の安定・在宅両立・昇給のリアル
フレックス・在宅勤務・安定した昇給など、企業勤めはメリットが多いです。
薬局よりも企業の規模も大きいので、収入は病院薬剤師や薬局薬剤師よりも伸び代はあります。
ただ、企業に転職しようと思うと、就職活動がすごく大変です。
薬局なら一回で面接が終わり（しかも、ほぼ採用は決まっている感じ）なんてこともあります。
実際私もそんな感じで、1回30分ほどの面接で即採用決定でした。
一方、企業採用なら、面接は2~3回必要だったり、職種によっては英語力を求められることもあります。
就職が大変だからこそ、一度就職すれば安定して働くことができます。
（薬剤師より高給なママさんも多めです。）
あやきむ転職すると一旦は薬剤師より年収が落ちるかもしれませんが、企業の方が昇給率が良いことが多いので、すぐに薬剤師の年収をぬけるでしょう。
企業への転職は準備が大変なので、転職サイトにサポートしてもらうのが一番です。
薬剤師ママが年収を上げるための戦略
子どもが小さい時期におすすめの働き方→「パート薬剤師」「派遣薬剤師」
子どもが保育園や小学校低学年の間は、「パート薬剤師」や「派遣薬剤師」がおすすめです。
- 安定を重視するなら「パート薬剤師」
- 収入を重視するなら「派遣薬剤師」
薬剤師は何歳からでも正社員復帰できます。
子どもが小さいうちは、最低限の収入は得つつ、家庭を優先する方が後悔がありませんよ。
子どもが小学校やそれ以上になったら？
子どもがある程度成長して、親がいつもそばにいなくても大丈夫になったら、思いっきり働きましょう。
保育園では、親にべったりしていた子どもも、大きくなると親との時間よりもお金が必要になってきます。
あやきむこのタイミングでの正社員への転職はおすすめです。
といっても、転職はすぐに決まるものではありません。
（転職エージェントのゴリ押しで転職してしまう場合もありますが……）
子どもが小さいうちから少しずつ情報収集して、閉局が早い薬局や土曜日に開局していない薬局を探すのはおすすめですよ。
あやきむ条件のいい求人はいつでもありません。リサーチが重要です。
子どもが小さいうちに取る資格・スキルで年収は変わる？
薬剤師の仕事にうんざりしていて、もうあまり正社員に戻りたくない場合は？
その場合は企業への転職を視野に入れましょう。
薬剤師資格や臨床経験だけで、企業経験がなくても転職できる場合があります。
（中には薬剤師資格が必須の業種もあります。調べてみる価値は大いにあります！）
他にTOEICスコアを持っていると、英語力があると判断されて採用確率があがります。
また、英語力を必要とする仕事は年収も高い傾向にあり、結果的に収入upにつながりますよ。
ちなみに、企業求人は一般に公開されているものは少なく、多くは転職エージェントが持っています。
少しでも企業転職を考えているのなら、転職エージェントに登録して、電話面談を行い、自分に合った求人を教えてもらうようにしましょう。
ポチップ
ポチップ
あやきむ薬剤師には英語が必要ないので、英語力が低い人が多いです。
だからこそ、薬剤師資格＋英語能力は強力な武器になります。
まとめ｜薬剤師ママは「戦略的に働けば」年収は上げられる
今回は薬剤師の年収に関する話でした。
この記事を書いたのは、私の人生設計でもあります。
子どもが保育園のうちは、正社員でしっかり稼ぐ。
小学校に上がるとペースダウンして、パート薬剤師＋時々派遣薬剤師に。
さらに中高生になると、正社員で再開して収入アップを目指す予定です。
あやきむ今はまだ子どもは小3・ 小2なので、段階２ですね。
薬剤師資格があると、無資格のママよりも転職はスムーズだし年収も高い傾向にあります。
ぜひ薬剤師資格を活かして、年収をアップさせましょう。
子どもが小さい時期はパートや派遣が働きやすく、大きくなれば正社員や企業転職で年収アップも狙えます。
ただ、どの働き方を選ぶにしても、
今の自分の条件で、どれくらいの年収が狙えるのか？
どんな求人があるのか？
これは自分ひとりで調べるのが難しいです。
私も転職のたびに複数のエージェントに登録して、
労働条件や年収の目安、求人の紹介をしてもらいました。
以下のサービスは、私と同じように
「家庭と両立しながら働きたい薬剤師ママ」 と相性が良いものです。
20年の実績と業界最多級の求人数薬剤師求人の【ヤクジョブ】
業界最多級の求人数で、調剤薬局・ドラックストア・病院・製薬会社まで7,000社・47,000件以上。
正社員・パート・派遣など、働き方に悩んでいても、
エージェントさんが丁寧に家庭の状況や就労希望をヒアリングしてくれて
最適な提案をしてくれます。
まだ、働き方を決めきれていないママ薬剤師さんにおすすめです。
薬剤師の転職・派遣はファル・メイト
子どもが小さくて、フルタイムや正社員勤務が難しい場合は？
ファル・メイトの派遣薬剤師がおすすめです。
派遣であれば、関東2800円 関西2700円を最低保障してくれています！
月3、4日の単発派遣で副業⇒年収100万UPも可能です。
収入をしっかり確保したいママ薬剤師さん必見！
薬剤師の転職＆派遣ならファルマスタッフ
年収や働き方よりも、環境のいい職場を重視したい？
そんな人はファルマスタッフがおすすめです。
キャリアコンサルタントが職場を直接訪問して
職場の雰囲気や残業の有無、忙しさなどを把握してくれています。
ママ薬剤師だからこそ、楽に働ける職場を探したいならここです。
転職はすぐに決める必要はありません。
まずは話を聞くだけでも大丈夫なので、
「どんな働き方が自分に合っているのか？」を早めに知っておくと、
将来の選択肢がぐっと広がりますよ！
